(Pt:患者 / 頭医:頭痛専門医)
Pt:片頭痛が起きたときって、どんな薬が使われるんですか?
頭医:
いい質問ですね。急性期には主に5種類の薬が使われています。
- 市販薬(イブやセデスなど)
- アセトアミノフェン(カロナールなど)
- NSAIDs(ボルタレンやイブプロフェンなどの消炎鎮痛薬)
- トリプタン製剤
- エルゴタミン製剤(昔からある薬)
- 制吐薬(吐き気止め)
片頭痛の症状の強さや、生活への影響の大きさに応じて薬を使い分ける「層別治療(stratified care)」が推奨されています。
Pt:
症状に合わせて薬を使い分けるんですね。飲むタイミングとかもちゃんと教えてもらえるんですか?
頭医:
もちろんです! 処方のときには、
- どの薬をいつ飲むか
- どれくらいの量を、何回まで飲めるか
- 妊娠中や授乳中に使っていいか
など、医師から具体的に説明があります。急な発作に備えて、あらかじめ発作時の対応法を教えてもらうのも大事ですね。
Pt:
トリプタンってよく聞きますが、副作用とかは大丈夫なんでしょうか?
頭医:
トリプタンは血管を収縮させる作用があるので、心臓や脳の血管に病気がある人には使えないことがあります。そこで、最近は新しいタイプの薬も登場してきています。
【新しい片頭痛治療薬】
頭医:
たとえば、「ditan(ディタン)」や「gepant(ゲパント)」っていう新しい薬があります。
- ラズミディタン(Lasmiditan:レイボー®︎)はditanの一つで、血管収縮作用がないので、心血管リスクがある人にも使えます。
- 2019年にアメリカで承認されて、日本でも臨床試験は完了しています。
Pt:
へぇ~、効果はあるんですか?
頭医:
2時間以内に片頭痛の痛みをやわらげる効果が確認されています。しかも、”トリプタンよりも心臓や脳にやさしい” というのが大きなメリットなんです!ただ、全員ではないけど、めまいが出てしまう人もいるのがデメリットです。
Pt:
薬以外にも治療法ってありますか?
頭医:
うん、最近は非薬物療法も注目されています。
たとえば、
- 磁気刺激(TMS)
- 電気刺激デバイス(nVNSなど)
- 認知行動療法(CBT)
アメリカではこれらのデバイスが実際に認可されていて、発作時や予防に使われています。
Pt:
薬が使えない人でも治療の選択肢があるってよいですね!
頭医:
そうなんです。たとえば妊娠中や授乳中で薬を制限される人や、副作用が心配な人にも、使える手段が広がってきてるんです。さらに、薬と非薬物療法を併用することで、効果が高まるケースもあるんです。
まとめ
- 急性期治療薬は5種類:アセトアミノフェン、NSAIDs、トリプタン、エルゴタミン、制吐薬
- 症状に合わせた層別治療が推奨される
- 新しい薬(ditan・gepant)や非薬物療法も登場
- 患者ごとの状態に応じて、柔軟な治療選択が可能に!
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頭痛の駆け込み寺
頭痛専門医 島田医師がわかりやすく頭痛について解説をする
●目的:
頭痛患者は多く、どの診療科でもよくみられる愁訴に関わらず、頭痛専門医(※)は少ないのが現状である。頭痛専門外来では、1日診られて100名程度、しかも患者1人に付き長くても5分程度しか割けない。そこで伝えきれない内容を補える専門医による情報発信の場をつくる。
それにより、わざわざ外来に訪れなくても解決できる内容や、ネット検索して誤った情報を得てしまう方に対して、安心して専門医の話を聞ける場所ともなる。
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※頭痛専門医とは?
日本頭痛学会が定めた申請資格(医師免許証・頭痛関連学会の専門医・5年以上の研修・頭痛関連疾患に関する発表など)を有し、資格審査および試験により認定された医師。
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●島田医師プロフィール
《経歴》
平成21年杏林大学 医学部卒業
杏林大学医学部付属病院 脳神経外科入局
都立神経病院
杏林大学医学部付属病院
都立多摩総合医療センター
水戸ブレインハートセンター
東京大学医学部 特別研究員
《学会・専門医》
日本脳神経外科学会 専門医、指導医
日本脳卒中学会 専門医、指導医
日本神経内視鏡学会 専門医
日本頭痛学会 専門医
日本医師会認定産業医

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